![]() | 公立校の逆襲 いい学校を作る! (2004/09/17) 藤原 和博 商品詳細を見る |
[よのなか]科を提唱し、真の学校教育を考え続けてきた第一線ビジネスマンが、中学校校長に就任!自身も中学生の子をもつ著者が、「いい学校にいれたい」という親の視点で行う学校改革。私立を超える公立校の作り方を教えます!
あまりにも有名になった和田中の民間人校長。
著作に触れるのは実は初めてでしたが、共感できることばかり。
特に響いたのは、
132ページの
中学生にもっと手ごたえのある教材を与えよう。そう、大人でも必ずしも答えきれないような。
201ページの
ゆっくりとやる授業が分かりやすいとは限らない。
222ページの
変えなければ誰も問題にしない。変えると必ず反対する人がでる。失敗するリスクもある。(中略)成果の現れるころには、自分はこの学校を去っているのがわかっているとしたら。
232ページの
他人にやらせる人になるな、自分でやってみせるマネジメントを目指すことを。
の4つ。
心しておきたい。
233ページからの『私立を超える公立校』は本当に勉強になったし、公立校だからこそできることって沢山あるのかもしれないと思えた。
でも、雑多な世の中を生き抜く力と言っても、都心部では富裕層の子や成績優秀者が私立にばかり流れているらしいから、結果的にそういった子を引いた子ばかりが公立校に通っているのであれば、公立校の雑多さは世の中の雑多さとは質が異なるものになるのかしら。
2004年の本。
和田中のその後のこと、もっとちゃんと知っていきたい。
![]() | 遺言 a Will (2011/10/31) 嶽本 野ばら 商品詳細を見る |
名著『それいぬ―正しい乙女になるために』から十三年、神に選ばれし作家の慟哭のようなエッセー集。
ダ・ヴィンチ等で野ばらさんのエッセイには時々触れていましたが、こうまとめて一気に読んでみるとやはり考え方に芯があるというか我が強いというか、他の人には書けない文章を書く人だよなぁと改めて感心しました。
最初の方は絵とか音楽とか私には難しい話ばかりでしたが、今に近くなってくる後半の方は京アニだのミクだのねんどろいどだのと私にも近しい話題が沢山出てきて面白くて、驚かされました。
ツイッターを使っての合宿、楽しかったろうなー!
野ばらさんがあゆを好きだったというのが意外。
まぁ、私も10年くらい前はよくあゆの曲を聞いていました。それも今の私を知る人には意外がられるか?
野ばら作品によく登場するBABYとは何ぞやということを改めて学べたことも収穫ですね。
宇都宮にあるBABYに野ばらさんがいらしたらどんなことを感じるのでせう(お洋服はとても素敵なのですけれどもいかんせん周りの雰囲気が残念なのです。嗚呼)
LIZ LISAは姫系のギャル(って何やねんと自分でも思うが)の高大生が好きなメゾンというイメージがありましたので、野ばらさんのエッセイで出てくるのが意外でした。
お店だったり時期によってもメゾンの印象は変わるのかもしれません。
何のかんの言いつつ自分好きの野ばらさんが良いなと思います。
また色々読みたいな。
『それいぬ』も良いと聞くので、読んでみたいと思います。
![]() | あかねさす――新古今恋物語 (2011/10/20) 加藤 千恵 商品詳細を見る |
さっきまで俺に向けてた唇で今どんなふうに笑っているのーー恋する想いは、今も昔も変わらない。みやびな20首の“恋うた”から生まれた現代の恋物語。せつなさあふれる恋愛小説集。
何を隠そう大学では和歌を専門に学んでいた私。
古今和歌集を主に調べていたので(関連して万葉集なども)、新古今は不勉強なのですが、素性などの好きな歌人の歌も扱われていて取っ付き易い一冊でした。
新古今の歌が最初に載せられて、小説があって、加藤さんの歌で閉じる、といった流れの短編小説が20個。
小説自体は可もなく不可もなくといった感じ。
そして和歌ってやっぱり素晴らしいなぁと改めて実感。
加藤さんの歌が駄目という訳ではないけれど、現代では詠めない歌ばかりだなーと思う。
気に入ったのが、2話目の『願っても桜は散ったし』の、
仕方なく半袖を着る 願っても桜は散ったし夏になるから
高校に入って、中学時代の友達が段々自分と違った所で生き始めていて泣きそうになる、というのはまさに昔の自分のことのようで。
「桜は散ったし」と「夏になるから」、追い立てられる感じが良いなぁ。
こちらは二句切れですが、他の歌を見てみると区切れも色々だし区切れなしもありますね。
表紙も好みの色使いです。
ピンクの髪の子って好きだ。
![]() | エミリー (2002/04/26) 嶽本 野ばら 商品詳細を見る |
この残酷な世界に生み落とされたのは、きっと貴方に出逢う為だったのですよね──「レディメイド」「コルセット」そして書き下ろし「エミリー」。乙女のカリスマが紡ぐ、愛と再生の作品集。
たまたま読み逃していましたが、読んでみるとやはり何となく初期作品だなーってニヤニヤ。
食わず嫌いせず皆さん読んでみたら良いじゃない、と思っている作家さんです。
「お洋服」をもっとちゃんと愛してみよう、と思わされますね。
出てくるメゾンもいくつかググってみて、「ああ、あそこか」と思ったりするんだけど、思ったより身近というか見たことのあるお洋服だったりするのよね。
ただ、野ばらさんの作品に出てくる男性とは付き合いたくないなぁと私は思う(笑)
『レディメイド』
10ページそこそこでこんなに描けるんだなぁと感嘆。
『コルセット』
友達と関西旅行のメールのやり取りをしていて「先斗町」という言葉が出てきて、「何て読むんだろう?」と思っていたらその言葉がこの作品に出てきてびっくり。
すっきりしない終わり方がとても良かった。
『エミリー』
酷く痛々しくて肉体的な話だなぁと思いました。
ラフォーレ原宿や八王子といった現実的な場所の名前が次々出てきて、現実にありそうな出来事が出てきて、でも登場する二人は現実的じゃなくて。
ただ、この男性が好きなメゾンが、昔私が苦手としていた人が好んでいた、という私的な理由でなかなか、なかなか感情移入できなかった。
「番い」という言葉が胸に残る作品でした。
![]() | 変身 (2007/03/30) 嶽本 野ばら 商品詳細を見る |
「ある朝、星沢皇児が妙に気掛かりな夢から眼を醒ますと、自分が寝床の中で見知らぬ恐ろしくハンサムな男に変わっているのを発見した」。フランツ・カフカ『変身』のパロディから始まる、勘違い男子のラブ・ロマンス。
カフカの『変身』は、中学国語で『山月記』を習ったときに、関連として先生が話していて興味を持って読んだ覚えがあります。
誰しも妄想したことがあるであろう、「朝起きたら完璧な美貌になっていた」というのが実際に起きたらどうなるか、というエンターテイメント性たっぷりの作品でした。
内面も大変偏った30過ぎの不細工の童貞くんが、イケメンになっただけでこんなに大成功をするのだろうか、と思うのだけれど、違和感なく楽しめるのですよねー。
はてさて途中か最後でブ男に戻るのか、死んで終わるのか、ゲロ子と付き合うのか・・・わくわくしながら読み進めることができました。
爽快感のある一冊でした。
私の好きな吉祥寺が舞台になっているところも良かった。
関町とかサンロードとか、もうはっきりと想像できます。
野ばらさんてああ見えて、凄く冷静に多角的に物事を見られる人なんだろうなぁと思ったのでした。
![]() | アルバトロスは羽ばたかない (2010/07/27) 七河 迦南 商品詳細を見る |
児童養護施設・七海学園に勤めて三年目の保育士・北沢春菜は、多忙な仕事に追われながらも、学園の日常に起きる不可思議な事件の解明に励んでいる。そんな慌ただしい日々に、学園の少年少女が通う高校の文化祭の日に起きた、校舎屋上からの転落事件が影を落とす。警察の見解通り、これは単なる「不慮の事故」なのか?だが、この件に先立つ春から晩秋にかけて春菜が奔走した、学園の子どもたちに関わる四つの事件に、意外な真相に繋がる重要な手掛かりが隠されていた。
うむ、これは確かに1作目よりぐっと良い。
何よりあのどんでん返し。
久々に小説を読みながら「え・・・ちょっ・・・そういうことなの!?」と困惑させられました(勿論良い意味で)
や、休みの取り方など違和感はあったんだけどね。
「自分だったらこんなにがっつり休めないなぁ。子どもや同僚に迷惑掛かる」と感じたのは良い線いってたようだ。
「誰が、何故、彼女を突き落としたのか」という大変シンプルなミステリ。
1作目の痛々しくも温かい雰囲気を味わった直後だったので、事件性の強いテーマをいきなり突きつけられて、動揺してしまった。
本作ではある意味でリアルというか目を背けたくなるエピソードが多かったけれど、人と人との温かさは変わらず貫かれているなぁと感じました。
解決へと向かう現在進行形のエピソードと、過去のエピソードとか交錯するので、読みにくいと言えば読みにくいのだけれど、全てが最後に繋がるというか。
ミステリだというのに、胸がきゅんとするような終わり方でした。
![]() | 七つの海を照らす星 (2008/10) 七河 迦南 商品詳細を見る |
様々な事情から、家庭では暮らせない子どもたちが生活する児童養護施設「七海学園」。ここでは「学園七不思議」と称される怪異が生徒たちの間で言い伝えられ、今でも学園で起きる新たな事件に不可思議な謎を投げかけていた。孤独な少女の心を支える“死から蘇った先輩”。非常階段の行き止まりから、夏の幻のように消えた新入生。女の子が六人揃うと、いるはずのない“七人目”が囁く暗闇のトンネル…七人の少女をめぐるそれぞれの謎は、“真実”の糸によってつながり、美しい円環を描いて、希望の物語となる。
日常系ミステリ。
児童養護施設が舞台の小説ってあまり触れたことがなかったので、それだけで凄く引き込まれました。
「うんうん」と頷かずにいられなかったのが、103ページで主人公が思う、
時には凄く立派なことをしいているように言われ、そうかと思うと別の時には偽善者のように言われるのがいずれにしても不本意だ。そんなに特別な仕事じゃないのに。
という文章。
児童養護施設の保育士ではないにしろ、少し似た仕事に就いている私も同じようなことを考えています。
同じ場所が舞台の小さなミステリが七つ。
一つ一つが完結するのが早い感はあるけれど、「毎晩一つずつ」のように一週間くらいかけて読むのも良いかもしれない(私は一気に読んじゃったけど)
中盤から何となく予想できたにしろ、全体を通じてのどんでん返しもあり、よくまとまった一冊ではあると思いました。
海王さんと佳音ちゃんといった、北沢のサポーターのキャラクター性も良かったです。
![]() | 赤朽葉家の伝説 (2006/12/28) 桜庭 一樹 商品詳細を見る |
“辺境の人”に置き忘れられた幼子。この子は村の若夫婦に引き取られ、長じて製鉄業で財を成した旧家赤朽葉家に望まれ輿入れし、赤朽葉家の“千里眼奥様”と呼ばれることになる。これが、わたしの祖母である赤朽葉万葉だ。―千里眼の祖母、漫画家の母、そして何者でもないわたし。高度経済成長、バブル景気を経て平成の世に至る現代史を背景に、鳥取の旧家に生きる三代の女たち、そして彼女たちを取り巻く不思議な一族の姿を、比類ない筆致で鮮やかに描き上げた渾身の雄編。
兎にも角にも、面白かった!!!としか言いようがない。
下りるべき駅で敢えて下りず読み耽ってしまったほど。
ミステリ要素もあるけれど、そういうカテゴリではなく、ただただ「エンターテイメント」という言葉の似合う一冊。
エログロもあるのだけれど、読み終えてみるとあっけらかんとしていて愛に溢れている。
時代の変化と女の変化を上手く描き上げているなと思いました。
手に取って最初は「読むのに苦戦しそう」と思ったのですが、そんなことはなく、舐めるように、一日で、移動時間を利用して読み切りました。
また読み返したい。
![]() | 耳トレ!-こちら難聴・耳鳴り外来です。 (2011/10/03) 中川雅文 商品詳細を見る |
耳鳴りは、難聴の前兆の場合も…。長引くときは、脳血流の低下・認知機能の障害を疑え。
尋常じゃない数の誤字脱字に、「正誤表」がつけられておりました。
うーむ、こういうのは出版される前に気付かないものなのかね。
「あなた」を「あたな」と間違えるなんて。章名じゃないか。
国際医療福祉大・・・たまたま手に取ったのですが、県内ですね(笑)
そして「難聴は、学習障害などをもたらします」と言い切ってしまっている件。
学習障害の原因はまだはっきりとは分かってないですが、「中枢神経系の機能障害」と言われています。
確かに難聴によって、読み書きや会話など、学習障害と似た困難にぶち当たることはあるでしょうが、それを所謂学習障害(LD)と一緒にするのは乱暴じゃなかろうか。
で、何故これを手に取ったかというと、私自身昨年の今頃右耳が軽い難聴になったのですね。
その後薬で大分良くなったのですが、そういえば良くなってから精密な検査を受けたことないんですよねー。
春先の職場の健康診断の聴力検査では引っ掛からなかったけど、やっぱり改めてちゃんと検査した方が良いのかなぁ。
メタボなども耳に影響が出るってことで、気を付けた方が良いかなーと思いました。
耳のトラブルは案外身近、ということが実感できる一冊でした。
![]() | まんが 発達障害のある子の世界 トビオはADHD (2006/12/08) 大橋 ケン、林 寧哲 他 商品詳細を見る |
アスペルガー症候群と診断された作者が、自らの体験をもとに、発達障害がある子どもたちの日々の暮らしを、愛情こめて楽しく親しみやすいマンガにして描き出す。医師監修による解説と、親や先生のための発達障害がわかる用語解説付。
絵柄が独特なのと、漫画にしては高額なことを除けば、誰にでも読みやすく分かりやすい、良い一冊だと思いました。
発達障害があることでの困難やトラブルが勿論しっかり描き出されているのだけれど(ネグレクトに近い状態の子も登場するし)、それ以上にキャラクターは皆大人も子どももみんなが親しみやすくて、心が温まる一冊でした。
発達障害児がこう何人もクラスにいたら先生の心労も半端じゃないだろうな、と想像したりもするのだけれど、この担任の先生も最初は「無理解な教師」として描かれるのかと思いきや、良い意味で人間らしい先生でしたね。
それぞれ発達に凄くばらつきがあってきっと見ていたらヒヤヒヤさせられるのだろうけれど、何だかんだみんな支え合って学校生活を送る様が描かれていて、ほんわかしました。
投薬や検査のことは諸々の関係で詳しく書けないのだろうけれど、これらのことにももうちょっと詳しく触れられていると良かったかも。









